それから２週間、卓也からメールがきた。

「俺、美紀と別れるわ！」

彩夏はビックリした。

「何で？！」

すぐに返信した。

「彩夏の事好きになったから！軽いヤツって思うかもだけど本気だから。付き合おう？」

ビックリした。嬉しかった。

「うん・・・彩夏もずっと好きだった」

彩夏の少し長い恋が実った瞬間。

その日彩夏は卓也と会った。

「美紀はどうするの？」

「言うタイミングがなくてまだ別れてないけど絶対ケリつけるから！」

「そっか・・・信じてるからね」

複雑だった。

両想いでもちゃんとした彼女じゃない。

卓也の「彼女」はまだ美紀。

自分は・・・何？

両想いになっても少し卓也が遠くにいる感じがした。