あたし達は友達じゃないけど話せる仲間。



「友達未満」



屋上で授業をさぼるあたし
・・・・・と同じクラスの桜木翼。
別に友達ってわけでもないけどなんでも話せる男子。
微妙なとこかな。
「なー、なんでのりっていっつもさぼってるのー。」
桜木がいってきた。
ちなみにのりってあたし、古谷のり。
「そーゆー桜木もなんでさぼってるのさ。」
「俺は授業つまんないから。」
「・・あたしも一緒。」
「授業やってるやつってよくあんなわかんない説明、理解できるよな。」
「ほんとだよねー。」
ほんっとなんでも話せる男子。
思ってることが一緒だからよく話せるのかも。
キーンコーンカーンコーン・・
「あっチャイムなった、いこぅっ」
チャイムがなったらあたし達は戻る。
こんなこと,毎日2人でやってる。
よく先生に怒られるけど平気。
1人じゃない、2人だから―――・・・・


「もうこーゆーのやめねぇ?」
桜木がいってきた。
「え?」
「だってもうすぐ受験じゃん?このままだと留年すっかも。」
「・・・そっか・・桜木もそーゆー人だったんだ。」
「は?」
「桜木も受験とか留年とか気にする人だったんだ!!
 いつもあたしとさぼってたからそんなの気にする人だなんて
 思ってなかった!!」
「誰だって気にするだろ!?お前だってちょっとはきにしてるんだろ!?」
「・・・・っ」
ショックだった・・。
いつも屋上でさぼってたのに・・。
なんでも話せる男子だったのに・・。
もう・・話せない。
あれ以来,桜木は屋上へこなくなった。



あたしはなんとか友達に勉強を教わって合格できた。
そして無事,卒業・・・・・できない。
桜木のことがきになる。
恋とかじゃない。
「友達」未満の関係のあたし達として。
だから思いきって・・・・・・・
「ちょっと!?のりぃーーー!!」
あたしは校舎へ戻る。
むかうはあの屋上。
この屋上から桜木にむかって・・・・・
「桜木ぃーーーーーー!!」
いろんな人がふりむく。
桜木は・・・・いた。
すごい驚いた顔してる。
・・大きく息をすって・・・・


「受験前,あんなこといってごめん!
 すごく悪いと思ってる!
ごめーーーーーーん!!」


ただ、これだけいいたかっただけ。
桜木がどう思っていてもいい。
自分の気持ちを伝えたかったんだ。
「ふぅ・・・・・」
・・たたたたたたたたたたたっっっ・・・・
足音がする。
まさか・・・・
「・・桜木ぃ!?」
「はぁ・・・・お前なぁ・・・」
「・・・・・」
「馬鹿ぁ!なんでここからいうんだよ!普通にいえよ!」
「だってさぁ・・ここが桜木と初めてはなした場所じゃん。
 だから・・・」
「はぁ・・・」
ため息を何度もついてる。
そんなにいやだったのか・・・。。
「しょうがねぇゃ。もういっちゃったんだし。」
「でさー・・」
「?」
「これから連絡とらない?せっかくこんなに話せるようになったんだしっ」
「・・・いいよー」
お互い番号教えて連絡をとる。
友達未満から友達以上になりましょう?
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